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このブログの管理人(上野俊彦)の見解は管理人個人のものであり、管理人の所属する上智大学を代表するものではありません。
広告は管理人および管理人の所属する上智大学とは無関係です。掲載されている写真はとくに断りがない限り管理人が撮影したものです。

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9月10日ロシア地方首長選挙の結果

JUGEMテーマ:ニュース

9月10日(日)に実施されたロシアの統一地方選のうち、地方首長選挙の結果について、まとめてみた。投票データのソースは、ロシア連邦中央選挙委員会のホームページ(数字は暫定的なものである)。当選者の経歴等は上野による調査。

表示の仕方は、連邦構成主体名/当選者名/おもな前職/選挙人数(a)/選挙参加者数(b)/投票率(b/a)/投票参加者数(c)/当選者得票数(d)/当選者得票率(d/c)の順となる。

なお、選挙人数は、いわゆる有権者数のことである。また、選挙参加者数(b)は交付した投票用紙の数、投票参加者数(c)は投票箱に投票された投票用紙の数となり、その差(b-c)は持ち帰り票数となる。また、投票率(b/a)は選挙参加者数(b)を選挙人数(a)で割った数、当選者得票率(d/c)は当選者得票数(d)を投票参加者数(c)で割った数、となる。


ブリャーチア共和国(首長)/ツィジェーノフ、A. S. (Цыденов Алексей Самбуевич)/同共和国首長代行(2017/2/7〜)、運輸次官(2012/6/18〜2017/2/7)/
713,953/297,491/41.67%/297,397/260,028/87.43%

カレリア共和国(首長)/パルフェーンチコフ、A. O. (Парфенчиков Артур Олегович)/同共和国首長代行(2017/2/15〜)、連邦執行吏庁長官(2008/12/29〜2017/2/15)/
534,015/156,376/29.28%/156,215/95,822/61.34%

マリー・エル共和国(首長)/エフスチフェーエフ、A. A. (Евстифеев Александр Александрович)/同共和国首長代行(2017/4/6〜)、モスクワ州仲裁裁判所長(2014/1/30〜2017/4/6)/
542,450/236,640/43.62%/236,600/208,855/88.27%

モルドヴィア共和国(首長)/ヴォールコフ、V. D. (Волков Владимир Дмитриевич)/同共和国首長臨時代行(2017/4/13〜)、同共和国首長(2012/5/14〜2017/4/13)/
622,838/510,796/82.01%/510,451/455,257/89.19%

ウドムルチア共和国(首長)/ブレチャロフ、A. V. (Бречалов Александр Владимирович)/同共和国代行(2017/4/4〜)、ロシア連邦社会院事務局長(2014/6/16〜2017/3/20)/
1,193,685/412,444/34.55%/412,374/322,305/78.16%

ペルミ辺区(知事)/レシェトニコフ、M. G. (Решетников Максим Геннадьевич)/同辺区知事代行(2017/2/6〜)、モスクワ市政府大臣・経済政策発展局長(2012/4〜2017/2)/
1,971,870/738,714/38.71%/838,257/687,889/82.06%

ベルゴロド州(知事)/サーフチェンコ、E. S. (Савченко Евгений Степанович)/同州知事(1993/12/18〜)/
1,232,374/673,998/54.69%/673,965/466,971/69.29%

カリーニングラート州(知事)/アリハーノフ、A. A. (Алиханов Антон Андреевич)/同州知事代行(2016/10/6〜)、同州政府議長代行(2016/7/30〜10/6)、同州政府副議長(2015/9/22〜2016/7/30)/
801,351/315,337/39.35%/315,187/255,491/81.06%

キーロフ州(知事)/ヴァシリエフ、I. V. (Васильев Игорь Владимирович)/同州知事代行(2016/7/28〜)、連邦国家登録・課税調査・測地庁長官(2014/3/27〜2016/7/27)/
1,076,750/327,207/30.39%/327,015/209,402/64.03%

ノヴゴロド州(知事)/ニキーチン、A. S. (Никитин Андрей Сергеевич)/同州知事代行(2017/2/13〜)、NPO「戦略イニシアチヴ」理事長(2011/7〜2017/2/13)/
505,412/143,313/28.36%/143,264/97,405/67.99%

リャザニ州(知事)/リュビーモフ、N. V. (Любимов Николай Викторович)/同州知事代行(2017/2/17〜)、「統一ロシア」下院議員(2016/9/18〜2017/2/17)/
928,667/335,721/36.14%/335,670/269,078/80.16%

サラトフ州(知事)/ラダーエフ、V. V. (Радаев Валерий Васильевич)/同州知事代行(2017/3/17〜)、同州知事(2012/4/5〜2017/3/17)/
1,930,142/1,057,605/54.79%/1,056,356/788,352/74.63%

スヴェルドロフスク州(知事)/クーイヴァシェフ、E. V. (Куйвашев Евгений Владимирович)/同州知事代行(2017/4/17〜)、同州知事(2012/5/29〜2017/4/17)/
3,401,744/1,269,560/37.32%/1,269,210/788,942/62.16%

トムスク州(知事)/ジヴァチキン、S. A. (Жвачкин Сергей Анатольевич)/同州知事代行(2017/2/21〜)、同州知事(2012/3/17〜2017/2/21)/
771,404/198,892/25.78%/198,822/120,441/60.58%

ヤロスラヴリ州(知事)/ミローノフ、D. Yu. (Миронов Дмитрий Юрьевич)/同州知事代行(2016/7/28〜)、内務次官(2015/12/23〜2016/7/28)/
1,021,588/346,097/33.88%/345,867/274,328/79.32%

セヴァストーポリ市(連邦的意義を有する市)(知事)/オフシャンニコフ、D. V. (Овсянников Дмитрий Владимирович)/同市知事代行(2016/7/28〜)、通商産業次官(2015/12/23〜2016/7/28)/
318,578/108,982/34.21%/108,953/77,406/71.05%

こうして見ると、80%以上の高得票率を獲得した首長が16人中6人もいるということもさることながら、投票率が30%台の連邦構成主体が8つ、20%台が3つとなっており、投票率の低さが目立つ結果となっている。日本でも、知事選の投票率が20%台、30%台ということは決して珍しくはないが、昨年のロシア下院選も投票率が47.88%と下院選の投票率としては過去最低だったこともあり、気になるところではある。

連邦構成主体レベル以下の選挙で特筆すべきことは、モスクワ市の区議選で、第一党の「統一ロシア」に次ぐ第二党の地位をリベラル系野党の「ヤーブラコ」が占めるという意外な結果が出たことだ。もっとも、1,500あまりあるモスクワ市の区議の議席のうち176議席を獲得しただけではあるのだが。

| about Russia | 00:04 | comments(0) | - |
サハリン州知事の逮捕に関連した法制度についての覚書
最近、新聞で、サハリン州知事が逮捕されたという記事をちらっと見た気がしていましたが、サハリンに派遣されている記者さんからそれに関連した質問がメールで寄せられてきました。お返事を差し上げるために、それなりに調べたりもしたので、自分の覚えとしても必要なので、返信の質疑応答の部分だけ、転載することにしました。

|了を決める際に「選挙するしない」「大統領が任命するしない」はどのような法令に基づくのでしょうか?

ロシア連邦は連邦制を採用していますので、連邦構成主体首長の決め方については、「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」(1)および「ロシア連邦国民の選挙権および国民投票参加権の基本的保障についてのロシア連邦法」(2)で基本原則を定め、その基本原則の枠内で、各連邦構成主体が、連邦構成主体の憲法(または憲章)および法律によって独自に定めることができるようになっています。

さて、連邦構成主体首長の選出の原則については、「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」第18条第3項第1段が、「ロシア連邦の連邦構成主体の最高公職者(ロシア連邦の連邦構成主体の最高執行国家権力機関の長)は、ロシア連邦の当該連邦構成主体の領域内に居住し、連邦法に従って秘密投票による普通・平等・直接選挙権に基づく選挙権を有する、ロシア連邦国民により選挙される」と規定して、連邦構成主体首長が住民による直接選挙により選出されること、いわゆる公選制を定めています。

しかし、同法第18条第3.2項第1段は、「ロシア連邦の連邦構成主体の憲法(憲章)および法律により、ロシア連邦の連邦構成主体の最高公職者(ロシア連邦の連邦構成主体の最高執行国家権力機関の長)が、本項の規定に従って、ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の議員により選出されることを定めることができる」と規定し、連邦構成主体首長が、住民による直接選挙、いわゆる公選ではなく、当該連邦構成主体の議会によって選出することができると定めています。

この場合、国家会議(下院)および当該連邦構成主体議会に議席を有する政党が候補者リストを大統領に提出し、その中から大統領が候補者を選定して、当該連邦構成主体議会に提案されるという手続きが取られます。

これが、いわゆる大統領による連邦構成主体首長の任命制と言われるものですが、実際には、単純に大統領が任命するのではなく、当該連邦構成主体議会に議席を有する政党が候補者をノミネートし、その中から大統領が最も適当だと思われる候補者を選定し、当該連邦構成主体が選出する方式ですので、大統領が地元の意向を無視して好き勝手に連邦構成主体首長を任命できるわけではありません。

このように、「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」は、第18条第3項で、連邦構成主体首長の公選制を定めていますが、第18条3.2項で、連邦構成主体の憲法(憲章)および法律に定めがある場合には公選によらず連邦構成主体議会による選出ができると規定しています。

そこで、サハリン州の場合がどうなっているのかを知るためには、「サハリン州憲章」(3)および「サハリン州知事選挙についてのサハリン州法」(4)を見る必要があります。

「サハリン州憲章」第25条第2項は、州知事に選ばれることのできる住民の要件について規定していますが、「連邦法、サハリン州憲章、サハリン州法によって定められている手続きに従って」選ばれるとあるだけで、具体的な選出手続を定めていません。

そこで、「サハリン州知事選挙についてのサハリン州法」を見てみると、その第1条第1項で、「サハリン州知事は、秘密投票による普通・平等・直接選挙権に基づいてロシア連邦国民によって選出される」と規定しており、サハリン州知事は公選制であることがわかります。

注(1) http://base.consultant.ru/cons/cgi/online.cgi?req=doc;base=LAW;n=174904
注(2) http://base.consultant.ru/cons/cgi/online.cgi?req=doc;base=LAW;n=174896
注(3) http://www.dumasakhalin.ru/documents/region-regulations
注(4) http://doc.dumasakhalin.ru/document926.html

当初任期4年だったのが、5年になったのは最近ですか?

最近ではありません。少なくとも2009年10月26日にはサハリン州知事の任期が5年になっていることが「サハリン州憲章」を見ることで確認できます。「サハリン州憲章」第25条第3項は、「サハリン州知事の任期は5年である」と規定しています。この第25条のテキストは2009年10月26日付サハリン州法による修正に基づくテキストであることが同憲章に書かれています。

ところで、前述の「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」は、連邦構成主体首長の任期については、その第5項で、「ロシア連邦の連邦構成主体の最高公職者(ロシア連邦の連邦構成主体最高執行国家権力機関の長)は、5年を超えない任期で選出され、連続して2期を超えて上記の職に選出されることはできない。ロシア連邦の連邦構成主体の最高公職者(ロシア連邦の連邦構成主体最高執行国家権力機関の長)の任期は、ロシア連邦の連邦構成主体の憲法(憲章)によって定められ、その就任の日から数えられる」と規定していますので、5年を上限として、連邦構成主体が独自に定めることができることになっています。

それゆえ、サハリン州知事の任期が4年だったこともあるわけですが、いつまで4年だったのかは、現時点では調べられませんでした。ただし、「サハリン州憲章」の修正の履歴を遡っていくと、たまたま2005年10月14日の段階では4年の任期であることがわかりました(5)。

したがって、サハリン州知事の任期が4年から5年に変わったのは、少なくとも2005年10月14日から2009年10月26日までのあいだであるということは確かです。

もっとも、2004年12月11日付の「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」の修正によって、連邦構成主体首長の事実上の任命制が導入され、その制度は、2012年5月2日付の「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」の修正による公選制の復活まで続きますので、この間、連邦構成主体首長の任期は実際のところ意味はなかったとも言えます。

注(5) http://vff-s.narod.ru/sb/b6/270_00.html

A挙を経ても大統領の任命が必要なのでしょうか?(昨年統一地方選で沿海地方知事はこの流れでした)

前述の「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」第18条第3項,よび同法第18条第3.2項,竜定を見る限り、国民による直接選挙か、大統領の推薦する候補者を連邦構成主体議会が選出するか、どちらかであると考えられます。プリモーリエ辺区の事例については、辺区の憲章および法律等を調べてみなければわかりません。

し沙事件に問われる際、どのタイミングで知事を失職することが多いのか?

連邦構成主体首長の任期満了前の辞職については、前述の「ロシア連邦の連邦構成主体の立法(代議制)国家権力機関の組織の一般原則についての連邦法」第19条第1項第7号および「サハリン州憲章」第28条第2項第7号には、「裁判所の有罪判決の法的効力が連邦構成主体首長に対して及ぶとき」と規定されていますから、有罪判決の確定により、失職すると考えられます。

ただし、同法第19条第1項第2号および同憲章第28条第2項第2号は、連邦構成主体議会による不信任に関連して「大統領によって免職されたとき」、同法第19条第1項第4号および同憲章第28条第2項第4号には、「不適切な職務執行」、法律違反、汚職等により、「大統領の信頼が失われることにより免職されたとき」、などの規定がありますから、議会の不信任決議の採択や「大統領の信頼が失われた」と判断するのに妥当な事由があれば、有罪判決の確定を待たずに失職する可能性があると考えられます。

ズ2鵑里茲Δ妨戎γ了が汚職事件ですぐに拘束・逮捕される事例は過去にあったのでしょうか?

正確に記憶していませんが、あったと思います。

ロシアでは、大統領および国会議員は、任期の全期間にわたり不逮捕特権があります(ロシア連邦憲法第91条、第98条)が、連邦構成主体首長には不逮捕特権はありません。したがって、汚職等の容疑がある場合、証拠隠滅のおそれがあると見なされれば、すぐに逮捕・拘留されることになるでしょう。

訴訟手続は、警察(ロシアの場合は、内務省指揮下の警察だけでなく、保安庁、税務警察等も捜査権や逮捕権があるようです)による逮捕・拘留がまずあり、その後に起訴→検察による取り調べ→公判→判決という手順ですすめられます。他人に危害を及ぼすおそれがない、証拠隠滅や逃亡のおそれがない、と裁判所が判断した場合には、逮捕後の拘留期限の延長が認められず、釈放されることになります。

以上です。
| about Russia | 01:05 | comments(0) | - |
ネムツォフ元第1副首相の暗殺(3月2日のTwitterのまとめ)
ネムツォフ元第1副首相の殺害。ネムツォフが著名な政治家で、野党(とはいえ下院に議席はない)指導者だったため、日本のメディアではプーチン政権が反対派つぶしのためにやったと言わんばかりの報道もあるが、そんなお粗末な話ではないだろう。

ネムツォフら、右派リベラルといわれるグループはエリツィン政権期に政権中枢にいたわけだが、そのときロシア経済はひどい状態だった。他方、プーチンが大統領になった2000年以降、ロシアは高度経済成長に入り、豊かになった。だから、プーチン支持率は高く、右派リベラルは下院の議席が取れない。

右派リベラルは厳しい政権批判をしているが政治的影響力は小さい。次回下院選では小選挙区が復活し、右派リベラルがわずかな議席を獲得する可能性はあるが、政権は揺らぐはずもない。右派リベラルが政権批判のデモや集会をやっても、むしろ政権は「ほら、ロシアには言論の自由があるでしょ」と言える。

政権内のもののわかった連中は、右派リベラルの指導者を殺害したところでメリットは何もなく、むしろ西側の「だからロシアは」という反露キャンペーンが盛り上がることのデメリットのほうが大きいことをわかっているだろう。昨年来のウクライナ危機のため白い目で見られている昨今なら、なおのことだ。

ネムツォフ暗殺を、ロンドンで毒殺されたリトビネンコ元保安庁職員、モスクワで射殺されたフリージャーナリストのポリトコフスカヤと並べて、「ロシアの闇」という見出しが躍った。だがリトビネンコもポリトコフスカヤも殺害される前は無名の人だった。著名な政治家だったネムツォフとはまったく違う。

リトビネンコとポリトコフスカヤとネムツォフの共通点は殺害されたということだけで、背景事情はそれぞれまったく違う。だが、「ロシアの闇」を喧伝する材料としては同じということだろうか。しかし、ネムツォフは、先の両者とは違い、政治家として多少なりとも国内では影響力があった人だ。

ユーシェンコ・ウクライナ大統領の顧問になったことなど、プーチン政権になってからのネムツォフの行動に疑問(つまりロシア国内の右派リベラルの糾合のためにもっと働くべきだ)がないわけではないが、今回の暗殺は、ロシアにとって、つまり政権にとっても国民にとっても、とても残念なことだと思う。
| about Russia | 12:12 | comments(0) | - |
ソチ・オリンピックによせて
日本経済新聞2014年2月8日朝刊6面掲載のコメントです。30分ほど話した中から記者さんがまとめたので、私の言いたかったことがそのまま反映されているというわけではないけれど、まあまあかな。

最後のところ、「難しいさじ加減を迫られる」という定番的表現は記者さんのものです。私は、ソチ・オリンピックでも世界とロシアの多様性を示すことを基調とすることになるだろうし、国内的にも、政権に反対している人たちを抑えつければウクライナのように過激化するだけなので、反対派を議会に取り込む方向で改革を進めていく必要があり、そうなるだろうと明確に言ったつもりだったのだけど。




で、実際、午前4時まで、ソチオリンピック開会式を見てしまいました。さすがバレエ 大国。とくにソ連時代のアヴァンギャルドな舞台に感動しました。 とにかく舞台装置と演出がかっこよかったです。クラシックバレエ しか見たことがなかったので、こういう現代バレエなら見てみたい なぁと思いました。
| about Russia | 12:35 | comments(0) | - |
ロシア内務省(警察)合唱団のTV出演バージョン
いま話題のロシア内務省(警察)合唱団のNTV(日テレではなく、ロシアの)テレビ出演バージョンを発見。こちらをクリック。 たまには、こういうロシアネタも楽しい。
| about Russia | 23:52 | comments(0) | - |
ロシア内務省(警察)合唱団
ロシア語学科OGから教えてもらったロシア内務省(警察)合唱団によるブラックコンテンポラリー(?)の1曲。お堅いイメージのロシア警察、やるじゃん、って感じです。いま、ロシアで、このYouTubeにアクセスが集中しているとのこと。 視聴するには、ここをクリックしてください。
| about Russia | 12:44 | comments(0) | - |
モスクワ市長選
昨日投票が行われたロシアの統一地方選で、モスクワ市長選も行われ、最終的な数字は確定していないが、すでに現職のサビャーニン市長が勝利宣言を行った。

サビャーニンの得票率は51.08%、ナヴァリヌイ候補が得票率27.43%で第2位につけた。以下、共産党のメリニコフ候補が10.73%、ヤーブラコ議長のミトローヒン候補が3.55%、自民党のレグチャレフ候補が2.88%、公正ロシアのレヴィチェフ候補が2.81%の得票率だった(暫定数字)。

やはり現職のサビャーニン候補が強かったが、下院に議席を持たないРПР-ПАРНАС(ロシア共和党ーロシア国民自由党)のナヴァリヌイが選挙前の事件(汚職で逮捕されたことが政権側の弾圧とされた事件)でかえって知名度を上げ、健闘したと言えるだろう。とはいえ、相変わらず、ヤーブラコも独自候補を立てており、いわゆる「リベラル系」(リベラルという修飾語にふさわしいかどうかは別途検討が必要との意味で、かぎ括弧つき)院外野党が一本化されているわけではない。とはいえ、首都モスクワでは与党のオルタナティヴが院内野党(下院に議席を持っている政党)ではなかったということは注目に値する。

ただし、投票率が32%という低投票率であったことは、現職圧勝の事前予測があったとはいえ、日本(8月25日実施の横浜市長選の29.05%という低投票率が話題になったばかり)も含む多くの国々に共通する深刻な問題であろう。
http://www.rg.ru/2013/09/08/vibory3.html
| about Russia | 09:08 | comments(0) | - |
外国から資金を得て政治活動をおこなう非営利団体に対する規制の強化

このブログ記事では、やはり非常に遅くなったが、昨年夏に法改正されたNPOの規制について論ずる。

前のブログ記事で述べたように、プーチンに特徴的なのは、政治勢力の競争が外国からの内政干渉と結びつくことに対する強い警戒心であり、政治勢力の競争や、国民の政治的意志の表明の手段としての集会やデモそれ自体に対する警戒心ではない。したがって、集会やデモ一般に対する規制よりも、外国からの資金を得て政治活動をおこなう非営利団体に対する規制の強化こそが、プーチン政権にとって重要な問題だと言えよう。

この点で興味深いのは、2012年7月20日付「外国機関の職務を遂行する非営利団体の活動の規制に関するロシア連邦の個々の法令の修正についてのロシア連邦法」(以下、「2012年7月20日修正法」という)である。

この「2012年7月20日修正法」は、「社会団体についてのロシア連邦法」 (以下、「社会団体法」という)、「非営利団体についてのロシア連邦法」 (以下、「非営利団体法」という)、「ロシア連邦刑法典」 、「犯罪的手段により得られた収入の合法化(洗浄)およびテロリズムに対する資金援助に対する対抗手段についてのロシア連邦法」 (以下、「反テロ資金法」という)、「ロシア連邦刑事訴訟法典」 の一部をそれぞれ修正する法律である。

「2012年7月20日修正法」による修正点のポイントを、とくに「非営利団体法」を中心に見てみよう。「2012年7月20日修正法」により規制が強化された、外国からの資金を得て政治活動をおこなう非営利団体とは、「非営利団体法」第2条第6項に新たに補足された規定によると、正確には、以下の規定にあるように「政治活動」に参加する「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体」である。「非営利団体法」第2条第6項は、その概念を以下のように規定している。

「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体とは、本法では、外国政府、外国の政府機関、国際団体、外国の団体、外国人、無国籍者、もしくはそれらにより全権を与えられている人物から、ならびに(または)それらの財源から資金およびその他の資産を受け取っているロシアの法人(政府の関与する公開型株式会社およびその子会社を除く)(以下、「外国本部」という)から、資金およびその他の資産を受け取っていて、かつ外国本部のためにを含めてロシア連邦の領域内でおこなわれる政治活動に参加するロシアの非営利団体と理解する。」

「その設立文書に書かれている目的および任務にかかわらず、政党以外の非営利団体が、国家機関によっておこなわれる国家政策の修正に向けられた国家機関による決定の採択に対して影響を与える目的で、政治的行為を組織し実施することに(財政的方法を含め)、また上記の目的のために世論を形成することに、参加している場合、その非営利団体は、ロシア連邦の領域内でおこなわれる政治活動に参加しているものとみなされる。」

「学術、文化、芸術、保健、国民の健康の予防および維持、国民の社会的支援および保護、母性および子どもの保護、障害者の社会的支援、健康なライフスタイルの宣伝、体育およびスポーツ、自然保護の分野における活動、慈善活動、慈善およびボランティアの協力分野における活動は、政治活動には分類されない。」

このように、「2012年7月20日修正法」により規制が強化されたのは、非営利団体一般ではなく、政治活動に参加する非営利団体である。日本の新聞等では、この「非営利団体」をNGO(非政府団体)またはNPO(非営利団体)と略しているケースが多いが、日本においてもNGOまたはNPOが何を指すのかということについての一般的共通認識がないため、ロシアでは、各種のボランティア団体、市民活動団体、あるいは「特定非営利活動法人」 が規制強化されていると誤解される可能性がある。

非営利団体とは、本来、利益の再分配をおこなわない組織・団体一般(非営利団体)を意味しており、営利団体、即ち会社(会社法による)以外のあらゆる団体を意味している。したがって、政党、政治団体、労働組合、PTA、同窓会、社団法人、財団法人、医療法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人、中間法人、協同組合、地域の自治会なども非営利団体である。非営利団体といっても、おこなう事業あるいはその組織・団体自体を維持するために収益を上げること自体には制限はなく、有給・無給の専従職員を置く団体も多い。ロシアにおいても、非営利団体の概念は同様である。

したがって、「2012年7月20日修正法」により規制が強化されたのは、前述のあらゆる非営利団体のうち、政治活動に参加する非営利団体であり、「非営利団体法」第2条第6項第3段にあるように、政治活動に参加しない、学術・文化・環境保護・慈善活動等をおこなう非営利団体は、「2012年7月20日修正法」により強化される規制の対象外の非営利団体である。

非営利団体は、ロシア連邦法務省およびその地方出先機関に対して登録をおこなう際に、さまざまな書類の提出が義務づけられているが、「2012年7月20日修正法」により補足された「非営利団体法」第13.1条第5項第9号により、「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体は、本条第10項 によって定められている外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体の登録簿に当該非営利団体を含めることについての届出書」を新たに提出しなければならないとされた。すなわち、「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体」は、自ら「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体」であることを届け出なければならないということである。

要するに、「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体」であることを隠してはいけないということであるが、それゆえ、「2012年7月20日修正法」により補足された「非営利団体法」第24条第1項第5段では以下のように規定されている。

「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体によって、マスメディアを通じて、および(または)情報通信網「インターネット」を利用して、発行され、および(または)配布される文書には、それらが外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体によって発行および(または)配布される文書であることが記載されなければならない。」

また、非営利団体は、ロシア連邦法によって定められた手続きで会計報告等をおこなわなければならないが、「2012年7月20日修正法」により、「非営利団体法」第32条第1項第1段に以下の規定が補足された。

「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体の年次会計(財務)報告および(ロシア連邦の国際条約によってその他の定めがない限り)外国の非営利非政府団体の支部組織の年次会計(財務)報告は会計監査を受けなければならない。」

また、これに関連して、「非営利団体法」第32条第3項は、

「本条第3.1項に挙げられている場合を除いて、非営利団体は、その活動および指導機関の構成員についての報告を含む書類、ならびに国際団体、外国の団体、外国人、無国籍者から受け取ったものを含む資金の支出およびその他の資産の利用についての書類を、管轄機関に提出しなければならない。上記の提出書類(監査報告書を除く)の形式およびその提出の期間は、管轄の連邦執行権力機関によって決定される。」

という1段の規定から、以下のような2段の規定に修正された。

「本条第3.1項に挙げられている場合を除いて、非営利団体は、その活動および指導機関の構成員についての報告、ならびに外国本部から受け取ったものを含む資金の支出およびその他の資産の利用についての文書を、また外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体は、それらに加えて監査報告書を、管轄機関に提出しなければならない。その際、外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体によって提出される文書には、外国本部から受け取った資金の支出およびその他の資産の利用の目的について、ならびに実際の支出および利用についての資料が含まれていなければならない。上記の提出書類(監査報告書を除く)の形式およびその提出の期間は本項第2段によって定められる期間を考慮して、管轄の連邦執行権力機関によって決定される。」

「外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体は、その活動および指導機関の構成員についての報告を含む文書を半年に1回、外国本部から受け取ったものを含む資金の支出およびその他の資産の利用の目的についての文書を四半期に1回、監査報告書を年に1回、管轄機関に提出する。」

なお、「非営利団体法」第32条第3項の最初の「本条第3.1項に挙げられている場合を除いて」とあるのは、第3.1項に従って、構成員が外国人および無国籍者でなく、外国の団体の支部組織でもなく、しかも年間300万ルーブル未満の収入しかない非営利団体は除く、という意味である。

このほか、会計監査に関連して、「非営利団体法」第32条第4項には、新たに以下の内容の第2段および第3段が補足された。

「外国の非営利非政府団体の支部組織は、ロシア連邦の国際条約によってその他の定めがない限り、ロシアの監査法人(ロシアの公認会計士)から受け取る監査報告書を、年1回、管轄機関に提出しなければならない。」

「管轄機関は、情報通信網「インターネット」上の公式サイトに、外国の非営利非政府団体の支部組織によって提出された資料を掲載し、または公表するためにマスコミにそれらの資料を提供する。」

以上のように、外国からの資金を得て政治活動をおこなう非営利団体に対する規制の強化は、主として、外国団体の支部組織であること、外国からの資金を得ていることを明示し、会計報告等の各種届出を厳格におこなうこと、会計監査の実施を求めたものである。

「外国組織の代表機関の役割を持つ」という部分が、「外国のエージェントのファンクションを遂行する」と読めるために、日本の新聞等では、「外国のスパイであることを名乗らなければならない」と伝える報道もあるが、「外国のエージェント」という用語は、ソ連崩壊後の市場経済化以降は、「外国企業の代理店(人)」という意味で日常的に使用されているので、「外国のスパイ」と解釈するのは、「悪い冗談」に過ぎないとも言えるが、登録手続きが煩瑣となり、会計監査等が義務づけられたことは、外国からの資金を得て政治活動をおこなう非営利団体が制度改悪だと主張するのも頷けるところではある。

もっとも、わが国の「政治資金規正法」第22条の5は、そもそも外国人および外国法人、外国人または外国法人が株式の過半数を所有する株式会社等からの寄付を禁止しており、その違反は、同法第26条の2第3項により、「三年以下の禁錮又は五十万円以下の罰金」とされている 。その点にのみ着目すれば、ロシアのほうが寄付を禁止していないのであるから、規制は緩やかであると考えることもできよう。

ちなみに、ロシアにおける関連の罰則規定は、「2012年7月20日修正法」により、「ロシア連邦刑法典」第239条第2項で新たに以下のように規定された。

「その団体またはその団体の指導部もしくは支部組織の活動が国民の義務の遂行の放棄を促すことまたは違法行為を伴うような非営利団体(外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体を含む)または外国の非営利団体の支部組織の創設は、200,000ルーブル以下もしくは受刑者の18ヵ月以下の労賃もしくはその他の所得相当額を罰金として課せられるか、または3年以下の自由制限もしくは強制労働もしくは自由剥奪が課せられる。」

また、新たに第330.1条でも、

「1996年1月12日付第7号「非営利団体についてのロシア連邦法」第13.1条第10項に定められている外国組織の代表機関の役割を持つ非営利団体の登録簿に含めることが必要な書類の提出に関する義務の遂行の悪質な回避は、300,000ルーブル以下もしくは受刑者の2年以下の労賃もしくはその他の所得相当額を罰金として課せられるか、または480時間の義務労働もしくは2年以下の矯正労働もしくは自由剥奪が課せられる。」

と規定された。なお、第239条第2項の「強制労働」と、題意330.1条の「矯正労働」は、意味の異なる用語であり、訳し分けている。誤変換ではない。

以上のように、罰金は、200,000ルーブル以下または300,000ルーブル以下であるので、日本円にして約50万円以下または75万円以下というものであり、日本の政治資金規正法とほぼ同様ということができ、非常に高額というほどではない。

とはいえ、「2012年7月20日修正法」の発効は、公表の120日後とされているので(第6条)、署名された2012年7月20日の翌日から数えて120日目の2012年11月18日が発効日である。それからすでに4ヵ月近く経過した2013年3月5日段階で、登録を申請した外国の非営利団体のうち、登録された団体が13、登録を拒否された団体が60となっており 、この修正の結果、非営利団体の登録が厳格化されたことは明らかであり、その意味では規制強化は成功していると言えよう。

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Pussy Riot事件の判決の前に:Twitterへの書き込みのまとめ
今日、判決の出る予定のPussy Riot事件についてまとめておきます。

Pussy Riotはロシアのフェミニストのパンクバンドで、地下鉄構内、トロリーバスの屋根上、警察の取調室内などでのゲリラ的演奏をしてきました。Pussy Riotの、聖母マリアを卑語で貶(おとし)めるような歌詞の内容から推測する限り、このバンドは、フェミニストとして、キリスト教(ロシアなのでロシア正教)を批判していると考えられます。
 
したがって、Pussy Riotがプーチン批判をしたことで逮捕されたと考えるのは、YouTube等で流布されているモスクワの救世主キリスト教会で演奏された彼らの歌詞を見る限りは見当違いです。彼らの歌詞の中でプーチンの名が出てくるのは1箇所だけであり、しかもそれはプーチンに対する批判ではなく、むしろ総主教に対するものです。プーチンが登場する部分は、「総主教はプーチンを信じている。神よりましだというならсука(雌犬、犬畜生といった意味の卑語)を信じろ」といった内容だからです。

もちろん、Pussy Riotの歌詞が、プーチンをсукаと同列視していると考えればプーチン批判をしていると言えないわけではありませんが、歌詞全体からすれば、明らかにキリスト教ないしロシア正教会に対する批判のほうが圧倒的に強いのです。

最高の権威に対する批判・挑戦(普通の大人が眉をひそめるようなことをすること)がパンクの本質だとしたら、ロシアでは、プーチンなんかではなくキリスト教ないしロシア正教会を批判すること、聖母マリアを汚(けが)し、貶めることのほうがはるかにパンクっぽいと考えるのは当然でしょう。

このPussy RiotのYouTube動画には、Pussy Riotの歌とは別に、あとから「プーチンやめろ」という聖歌のような歌が、おそらく編集の段階で上からかぶせられています。これはPussy Riotの歌なのかどうかも不明です。

ポール・マッカートニーやマドンナが、Pussy Riotを支持しているとの報道が流れていますが、彼らがPussy Riotの考えをわかって支持しているとは思えません。わかっていたら支持しないのではないでしょうか。彼らは言論や表現の自由との問題で支持しているというのなら理解できますが。

それにしても、こんなしょうもないパンクバンドがモスクワの教会でゲリラ演奏した事件(日本の刑法では建造物侵入罪および不退去罪が適用されるでしょう)が政治的に利用されることで、おおごとになったわけですが、こんなことでロシアの言論・表現の自由の問題が取り上げられるのもなんだかなぁ、という感じです。

今日判決が出れば、日本のテレビ各局は夕方のニュースでさっそくこの事件を取り上げるかも知れませんが、そこでこの事件を真面目な政治的事件として取り上げれば取り上げるほど、YouTubeを製作し流布させた連中に公的マスコミが利用されるだけのような気がします。

昨年12月のロシア下院選の不正報道以来、YouTubeなどに流せば、その真偽も不明なまま公的マスコミがこれを扱うので、それに味をしめた連中が、悪ノリしているとしか思えません。私は、マスコミが興味本位でこういう事件を扱うことで問題の本質がかえって見失われることを危惧します。

そもそもオルガンを含めいっさいの楽器の演奏を禁じているロシア正教会の内部で、覆面したパンクバンドが聖母マリアを貶めるような歌を歌い、演奏するということが、いかにロシア正教会を冒涜し、ロシアの敬虔なキリスト教徒を馬鹿にした行動なのか、ということについて知らなければなりません。

プーチン政権を批判するなら、もっとまともに批判をしようよ。
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ロシアにおける無届集会・デモに対する罰金の引き上げ
2012年6月8日「『ロシア連邦行政法違反についてのロシア連邦法典』および『会合、集会、集団示威行動、集団行進、ピケッティングについてのロシア連邦法』の修正についての連邦法」が制定されました。

重要なポイントだけを訳出しました。

まず「ロシア連邦行政法違反についてのロシア連邦法典」第20.2条が以下のように修正されました。取り消し線部分が削除され、新たに青字部分の第1〜7項が補足されました。

第20.2条 会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの組織または実施について定められた手続に対する違反

第1項 会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの組織について定められた手続に対する違反は、組織者に対して1,000ルーブル以上2,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を伴う。

第2項 会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの実施について定められた手続に対する違反は、組織者に対しては1,000ルーブル以上2,000ルーブル以下の、参加者に対しては500ルーブル以上1,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を伴う。

第3項 核施設、放射線源、核物質または放射性物質の貯蔵所の至近距離内において、許可なしにおこなわれる会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの組織または実施、ならびにそうした活動に対する積極的な参加は、それが上記施設職員による職務の執行を困難にさせ、住民および環境の安全の脅威となる場合には、1,000ルーブル以上2,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課、または15昼夜以下の行政的拘留を伴う。


第1項 公開行事の組織者による、会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの組織または実施について定められた手続に対する違反は、本条第2〜4項の定める場合を除いては、一般市民に対しては10,000ルーブル以上20,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または40時間以下の義務労働を、公務員に対しては15,000ルーブル以上30,000ルーブル以下の、法人に対しては50,000ルーブル以上100,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を、伴う。

第2項 公開行事の実施の通知を定められた手続で提出することなく、公開行事を組織し、または実施することは、本条第7項の定める場合を除いては、一般市民に対しては20,000ルーブル以上30,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または50時間以下の義務労働を、公務員に対しては20,000ルーブル以上40,000ルーブル以下の、法人に対しては70,000ルーブル以上200,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を、伴う。

第3項 歩行者もしくは交通手段の通行を妨害する、または領域(施設)の収容基準を超過する結果を招く本条第1項および第2項の定める行為(無為)は、一般市民に対しては30,000ルーブル以上50,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または100時間以下の義務労働を、公務員に対しては50,000ルーブル以上100,000ルーブル以下の、法人に対しては200,000ルーブル以上500,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を、伴う。

第4項 人の健康または財産に被害を与える結果を招く本条第1項および第2項の定める行為(無為)は、それらの行為(無為)が刑事罰に値する行為を含まない場合、一般市民に対しては100,000ルーブル以上300,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または200時間以下の義務労働を、公務員に対しては200,000ルーブル以上600,000ルーブル以下の、法人に対しては400,000ルーブル以上1,000,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を、伴う。 

第5項 公開行事の参加者による、会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの実施について定められた手続に対する違反は、本条第6項の定める場合を除いては、10,000ルーブル以上20,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または40時間以下の義務労働を伴う。

第6項 人の健康または財産に被害を与える結果を招く本条第5項の定める行為(無為)は、それらの行為(無為)が刑事罰に値する行為を含まない場合、150,000ルーブル以上300,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課または200時間以下の義務労働を伴う。 

第7項 核施設、放射線源、核物質および放射性物質の貯蔵所の至近距離内において、許可なしにおこなわれる会合・集会・集団示威行動・集団行進・ピケッティングの組織または実施、ならびにそうした活動に対する積極的な参加は、それが上記施設、放射線源、貯蔵所の職員による職務の執行を困難にさせ、住民および環境の安全の脅威となる場合には、50,000ルーブル以上300,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課、または15昼夜以下の行政的拘留を、公務員に対しては200,000ルーブル以上600,000ルーブル以下の、法人に対しては500,000ルーブル以上1,000,000ルーブル以下の行政的罰金の賦課を、伴う。


次いで、「ロシア連邦行政法違反についてのロシア連邦法典」第20.18条が以下のように修正されました。取り消し線部分が削除され、青字部分が補足されました。

第20.18条 交通妨害
交通の組織的妨害、または同様の交通の妨害への積極的参加は、2,000ルーブル以上2,500ルーブル以下の行政的罰金の賦課、または15昼夜以下の行政的拘留一般市民に対しては50,000ルーブル以上100,000ルーブル以下の、公務員に対しては150,000ルーブル以上300,000ルーブルの、法人に対しては200,000ルーブル以上500,000ルーブルの、行政的罰金の賦課を伴う。


これらの修正は、要するに、言われているように罰金の引き上げですが、これまでの500ルーブルとか1,000ルーブルでは、罰金としては安すぎて意味がなかったのは事実でしょう。

今回の、一般市民の組織者の場合は、通常の違反の場合、10,000〜20,000ルーブル(約3〜6万円)、無許可集会等の場合は30,000ルーブル(約9万円)という罰金の金額は、東京都の「集会、集団行進及び集団示威運動に関する条例」が「主催者、指導者又は煽動者は、これを一年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金」としているので、妥当なのではないかと思います。

交通妨害の場合は50,000〜100,000ルーブル(約15〜30万円)、人の健康または財産に被害を与えるような場合や、核施設の近くで行うことによって当該施設職員の職務遂行の妨げになったり住民および環境の安全の脅威となる場合は100,000〜300,000ルーブル(30〜90万円)ですが、まあ、これは危険行為なので仕方のないところかも知れません。


他方、「会合、集会、集団示威行動、集団行進、ピケッティングについてのロシア連邦法」の修正で気になるところは、第5条第4項の(11)で、「公開行事の組織者は、人物確認を困難にするためにとくに用いられている覆面・顔面遮蔽手段・その他の物体を用いないことを含めて、自身の顔を隠さないよう公開行事の参加者に要請しなければならない」という規定の追加です。かつて日本でも学生運動が盛んだった頃は、デモ参加者は、顔面をタオル等で覆って、個人を特定できないようにしていました。それをさせないようにしようと言うことですが、他方でムスリムの女性等で顔を覆う宗教的文化的伝統を認めないということになります。まあ、どこかの国のように公共施設ではすべて顔を覆い隠すのは禁止というよりはましなのかも知れませんが。
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